WORK事例

【DX推進の一環としてグループ全体でワークフローシステムを導入】
年間12,000件の申請を電子化、業務プロセスの見直しにも貢献

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松竹株式会社
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デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現、さらに働き方改革の一環として、業務の電子化/ペーパーレス化を進める企業が増えている。日本を代表する総合エンタテインメント企業の松竹では、コロナ禍による在宅勤務やテレワークの実施をきっかけに、電子化/ペーパーレス化を積極的に推進すべく、新たにワークフローシステムを導入。グループ全体で稟議(りんぎ)書をはじめとする申請・承認・決裁プロセスの電子化/ペーパーレス化を推進している。この導入により、どのような課題が解決され、どのような効果を得たのか。松竹 経営企画部の皆様にお話をうかがった。

Output

‐ コロナ禍をきっかけに ワークフローシステムの導入へ

 1895年(明治28年)の創業以来、日本が世界に誇る伝統芸能である歌舞伎の継承・発展に尽力するとともに、演劇・映画を中心とする健全な娯楽を提供し続ける松竹。主要なグループ17社、4つの直営劇場、26の映画館を擁する同社は、「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する。時代のニーズをとらえ、あらゆる世代に豊かで多様なコンテンツをお届けする。」をミッションに掲げ、日本はもとより世界市場に向けた総合エンタテインメント事業を幅広く展開している。

 松竹では近年、DX推進機運の高まりを受け、既存の業務を見直して社員が働きやすい環境を整備する取り組みを推進。2017年には部署横断のプロジェクトチームを組織し、デジタル技術を活用した業務改革を模索し始めた。しかし、社内からは従来のやり方を変えることへの抵抗が少なくなく、思ったような改革が進められずにいた。というのも、松竹のビジネスは、劇場や映画館に観客を迎えることがベースにあるため、業務も基本的に対面が当たり前という考え方があったからだ。

 「業務を新しいやり方に変えるのは多大な労力がかかるので、現場では従来のやり方のままでよいという意見が大勢を占めていました」

 しかし、2020年ごろから新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が始まると、対面というスタイルも見直さざるを得ない状況に追い込まれる。

 「当社も在宅勤務に対応するための準備を急いで進めました。中でも最大の課題は、紙の書類に署名・押印していた申請・承認業務を、テレワークでも対応できるようにすることでした」

 そこで、以前からプロジェクトチームと並行して調査を行っていた経営企画部 システム室は、申請・承認業務の電子化およびペーパーレス化を実現するワークフローシステムの導入に向けた検討を本格化させることになった。

 「システム室ではコロナ禍に対応するため、社員にテレワーク用のノートパソコンを配布したり、スマートフォンで内線電話を受けられるようにしたりといった施策を進めていたのですが、実は以前から決裁までに数週間を要することもある申請・承認業務の課題を解決したいと考えていました。そうした中、プロジェクトチームからも同じ課題の相談を持ちかけられたため、協力して導入候補となるワークフローシステムを探すことにしました」

導入の経緯  ‐ 価格や使い勝手、導入実績を評価し Styleflowを選定

 ワークフローシステムの選定では、インターネットの比較サイトを調べて最初に6製品をピックアップ。そこから導入候補の絞り込みを進めていった。

 「多くの企業で共通する話かと思いますが、ITに不慣れな社員がいるため、既存の申請書類をそのままシステムに取り込んで電子化/ペーパーレス化できるワークフローシステムであることを大前提に探しました」

 松竹ではまず、各製品について機能と価格、導入実績の3つの観点から机上で比較。要件に合致しそうな3製品に絞り込んだ。これらをトライアル導入して操作性などを入念に検討、最終的に選択したのがTDCソフトの「Styleflow」であった。

 「Styleflowを採用した決め手は4つありました。1つ目は、社内にサーバーを用意する必要がないクラウド型のワークフローシステムであったこと。2つ目は、社内の理解が得られる手頃なコストであったこと。3つ目は、大手企業の導入実績もあり、安心感が得られたこと。そして4つ目は、トライアルを通じて使い勝手の良さが確認できたことです。特に使い勝手については、ITに不慣れな社員でも使いこなせそうなこと、申請・承認フローを各業務部門が自ら作成するという運用にしたかったので、既存の書類をそのまま取り込んでデザインできることが大きなポイントでした」

 松竹がStyleflowの導入を正式に決定したのは2020年10月。その後、導入によって業務の効率化を実現したい部署を募り、2021年1月からスモールスタートでの運用を開始した。最初に総務部や経理部、経営企画部などの管理部門に導入。稟議書や入館証の発行申請、社用スマートフォンの購入申請など、主に全社員が利用する申請・承認業務について電子化/ペーパーレス化を進めた。

 「パソコンの操作に不慣れな社員については、対面で付き添って操作を覚えてもらう丁寧な対応も行い、社内に浸透させていきました。導入当初から稼働後までTDCソフトのサポートにはお世話になっていますが、こちらから問い合わせた内容に対する回答の精度も速度も申し分なく、とても感謝しています」

導入の効果  ‐ 申請・承認業務にかかる時間が3分の1に、業務プロセスの見直しにも活用される

 松竹は管理部門を皮切りに全社へStyleflowを導入、続けてグループ15社への展開を進めている。これにより、以前は紙ベースで行っていた申請・承認業務のうち、松竹で全社的に運用していたもの、およびグループ会社から松竹への申請の多くがワークフローシステムに移行している。

 松竹では、在宅勤務者がいる部署がある一方、新型コロナウイルス感染症のまん延防止措置が全面解除されたことで、以前のように長期出張等も行われるようになった。こうした中、Styleflowの導入によって在宅勤務や長期出張中の社員、あるいは撮影の現場等から申請・承認が行えるようになったことで、業務の手間が大幅に削減された。

 「申請する社員がハンコを押してもらうために出社したり、担当者や上司を探したりする必要がなくなり、承認や決裁が迅速化したのは大きなメリットですね」

 現在、Styleflowを使った申請の数は全社では2023年度で約12,000件にのぼる。

 「部署によっては頻繁に拠点間を移動している役職者(上司)も少なくありません。それゆえ、これまでは支社や直営劇場のある関西地区を数日ごとに行き来している上司にハンコをもらうため、支社や劇場へ行く人に書類を持っていってもらうようなことまでしていましたが、こうした手間が無くなっただけでも助かります」

 また、申請の進捗状況が見える化され、業務がどの段階にあるのか容易にステータスが把握できるようになったことで、予定も立てやすくなった。さらに、似たような申請については以前の申請書や決裁書などを共有・参照することで、少し手を加えるだけで容易に再利用できるようになった。

 「保管書類の共有・参照は業務の引継ぎにおいても役立っています。また、紙で書類を管理する必要がなくなったことで、保管のためのキャビネットも削減できました」

 外部監査を受ける際も、書類を紙で提出せずに、Styleflowの画面からCSVやPDFなどのデータを出力するだけで済むようになった。これにより、担当者の業務負荷が大きく削減された。

 「Styleflowの導入は業務の見直しのきっかけともなりました。申請・承認業務の電子化とペーパーレス化を進める中で、これまで業務の流れとして当たり前のように申請をしていたものが本当に必要なのか、もっと簡素化できるのではないかと検討する良い機会になりました。その意味で、業務プロセスの棚卸にもつながっています」

今後の展望  ‐ 各申請をできるだけStyleflowに取り込み、他システムとの連携を推進

  松竹では、今後もデジタル技術による業務改革やDX推進を加速させていく方針だ。現状、各社・各部門の中だけで完結する申請・承認業務も多く、中には申請にFAXを使用しているものもあり、その大半がワークフローシステムに取り込めてはいないという。

 「各現場には独自の事情に基づく申請・承認ルールがあるので、それを考慮しながらStyleflowの設計方法や使い方をアドバイスすることで、ワークフローシステムによる電子化/ペーパーレス化を進めていきたいと考えています。ほかには、ActiveDirectoryをベースにシングルサインオンを実現し、使い勝手も高めていきたいと思います。今後ともTDCソフトにはご支援を期待しています」

企業情報

松竹株式会社

創業    :1895年(明治28年)
設立    :1920年(大正9年)
所在地   :東京都中央区築地4丁目1番1号 東劇ビル
ホームページ:https://shochiku.co.jp
業種    :エンターテイメント関連
従業員規模 :500名以上1,000名未満

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