Styleflowの採用によりワークフロー作成にかかる時間が大幅削減
スマートフォン対応で迅速な意思決定が可能に

設立以来、地域から信頼される地方銀行として沖縄県の経済に貢献し続けている琉球銀行。同行は、情報共有基盤をNotesからOffice 365へと移行するプロジェクトをスタート。これに合わせてNotesで構築していたワークフローについても、新たなシステムの導入を検討することにしました。同行は複数製品を比較した結果、T D Cソフトのクラウド型ワークフローシステム「Styleflow」を採用。これによりワークフローの作成にかかる時間が大幅に削減され、新規構築が容易になったことで、各部門での利用が増加。スマートフォン対応が可能になったことで、意思決定もスピードアップしています。

導入のポイント

  • ワークフロー作成にかかる時間が大幅に削減され、その後のメンテナンスも容易に
  • ワークフローを積極的に新規構築できるようになり、各部門での利用が進む
  • スマートフォン対応で外出中のスキマ時間でもスムーズに承認できるため、意思決定がスピードアップ

インタビュイー

株式会社琉球銀行 事務統括部
システム企画課 調査役 仲宗根健 氏
株式会社琉球銀行 事務統括部
システム企画課 上席調査役 宮里和宏 氏

導入の背景

新規導入するOffice 365を補完するものとして、ワークフロー製品の導入を決断

琉球銀行では 20年以上前からNotesを行内のメールや情報共有の基盤として利用してきました。2014年にはバージョンアップを実施。マネージメント層を中心にタブレットを導入したことで、外出先でも決裁業務が行える仕組みを構築しました。しかしその一方で、iPhoneを全職員に配布したものの、メール・カレンダー以外のNotesの機能はスマートフォン未対応のため利用することができないという課題がありました。また、さまざまな承認・決裁に不可欠なワークフローの作成にかなりの手間と時間を要するという課題も抱えていました。事務統括部 システム企画課 調査役の仲宗根健氏は当時を次のように振り返ります。

「こうした問題に加え、Notesのハードウェア保守期限が迫っていたことから、2021年をターゲットに新システムの導入検討を開始し、SharePoint Onlineを中心としたOffice 365への移行を決めました。ただ、Office 365には一部ワークフロー機能も用意されていますが、複雑なワークフローの作成が難しいため、別途ワークフロー製品を導入することにしたのです」

導入の経緯

使いやすさ、コストメリット、モバイルデバイス対応、実績などを評価し、Styleflowを採用

琉球銀行では、10種以上の製品について情報を収集。その中から4つの製品についてトライアルを実施しました。さらにそこから2つの候補に絞り込み、2020年4月、「Styleflow」の採用を決定しました。決め手となったのは使いやすさに加え、コストメリット、モバイルデバイス対応、大手企業での採用実績だったといいます。

「Styleflowは初期費用が不要で、料金も1ユーザーあたり月額300円と安価です。また、当行ではiPhoneを全職員に配布しており、これを活用するためにもモバイルデバイスへの対応が必須でしたが、他社製品の場合、マルチデバイスへの対応やAPIの利用についてオプション扱いが多かったのに対し、Styleflowでは追加コストが不要でした。このように、コストパフォーマンスに優れたわかりやすい料金設定は魅力でしたね。また、大手企業での導入事例やサービス稼働率といった実績に加え、IPアドレスの接続制限等、セキュリティ面での安心感もありました」(仲宗根氏)

Styleflowの展開については、①構築、②テスト、③試行のタイミングに合わせて対象ユーザー数を①50→②150→③1900と段階的に拡大し、2021年4月に全社(1900名)への展開を完了しました。
なお導入に際してのポイントは、事務フローをシステムに寄せることだったといいます。この点について事務統括部 システム企画課 上席調査役の宮里和宏氏は「Notesでは複雑なフローを作成できたので、業務にシステムを寄せてカスタマイズしていました。しかしこのやり方では、相当な時間と手間、コストが掛かってしまいます。これでは今、求められている業務変革のスピードには対応できないと判断し、業務をシステムに合わせるかたちでスピード感を優先しました」と語ります。

導入の効果

ワークフロー作成の時間が大幅削減、意思決定のスピードアップにも貢献

琉球銀行ではStyleflow を導入したことで、ワークフローの作成にかかる時間が大幅に削減されました。

「ゼロからの作成では1/3程度、一度作成したワークフローを流用するなら、ルート作成の工数は今までと比較して1/10程度の時間で作成できるようになりました。また、その後のメンテナンスも容易です。結果、ワークフローを積極的に新規構築できるようになり、Styleflow稼働直後の過渡期にも関わらず、短期間で10本以上増やすことができました。Notesから移行した30本と合わせて約40本運用しています」(仲宗根氏)

中でも最も多いのは本部部署を中心に起票する「起案書(稟議書)」で、続いて営業店が主に起票するコンサル関連文書や不動産関連等の文書です。部門を問わず全社的な利用が進んでいます。本番稼働から約半年で約2万5000件の文書が作成されており、業務に不可欠な存在となっています。

「利便性を考えると、スマートフォンに対応している点は大きいですね。iPhoneなら外出中のスキマ時間でもスムーズに承認できるので、結果として意思決定のスピードアップにも貢献していると思います」(宮里氏)

今後の展望

Office 365との連携強化に期待する

琉球銀行ではStyleflowと情報共有基盤であるOffice 365の連携に取り組んでいます。

「Styleflowに用意されているAPIを活用し、Share Point Online上に申請中・承認待ち件数を表示し、SharePoint OnlineからStyleflowへのシングルサインオンも実装しました。今後、StyleflowにはOffice 365との連携強化に期待します。特にMicrosoft Teamsとの連携機能が提供されれば、今以上にスマートフォンからの利用が進み、更なる意思決定のスピードアップが実現できると考えています」(宮里氏)

SharePoint上に独自Webパーツを配置

API接続を利用して琉球銀行が開発した待ち件数表示用のWebパーツを配置。クリックすると、SSO(シングルサインオン)でStyleflowのホーム画面に遷移する。

導入企業情報

株式会社琉球銀行

1948年、米軍統治下の沖縄で特殊銀行として設立。1972年の本土復帰を期に株式会社へ組織変更し、「銀行法」に基づく普通銀行として再スタートした。1983年には沖縄県内企業として初の株式上場を実現。地域への貢献活動へ積極的に取り組むとともに、銀行本体としては珍しいカード加盟店サービスを提供している。2021年7月に日本の地方銀行初となる「UnionPay(銀聯)」のブランドライセンス(プリンシパルメンバー)を正式取得した。

設立
1948年(昭和23年)5月1日
所在地
沖縄県那覇市東町2番1号 那覇ポートビル
ホームページ
https://www.ryugin.co.jp/
業種
金融(銀行・保険・カード・証券)
従業員規模
1,000名以上5,000名未満
  • 本記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

  • 記載されている会社名およびサービス名は、各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ

関連情報