Pentera(ペンテラ)の価格と機能|自動ペネトレーションテストの仕組みと導入効果

高度化・高速化するサイバー攻撃への対策として、攻撃者の行動を再現し、実際に攻撃が成立するかどうかを検証する自動化ペネトレーションテストを可能にするPentera(ペンテラ)が注目されています。

Penteraは、専門家による手動のペネトレーションテストを完全に代替するものではありません。

一方で、これまで人手やコストの制約により年に数回しか実施できなかった攻撃検証を、自動化によって継続的に実行できる点に大きな特徴があります。

しかし、いざ導入を検討すると、Penteraの価格体系や費用対効果、海外製品ならではの運用・サポート体制について不安を感じる担当者も少なくありません。

本記事では、Penteraが提供する革新的なセキュリティ検証の仕組みについて詳しく解説します。さらに、導入コストの考え方や、国内正規パートナーによる導入・運用支援のメリットまで、実務担当者が知っておくべき情報を網羅的にまとめました。

 

 

Pentera(ペンテラ)とは?自動セキュリティバリデーションの革新性

企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、クラウド利用やテレワークが普及したことで、企業のITインフラはかつてないほど複雑化しています。

守るべき境界線が曖昧になる一方で、サイバー攻撃の手法はAIによって自動化・高度化され、従来の防御策だけでは対抗しきれなくなっています。

こうした背景の中、セキュリティ業界で急速に導入が進んでいるのが、イスラエル発の自動セキュリティバリデーション(Automated Security Validation)プラットフォーム、Pentera(ペンテラ)です。

Penteraは、これまで高度なスキルを持つホワイトハッカーが手作業で行ってきた攻撃シナリオに基づく侵入検証プロセスを自動化し、実際に攻撃が成立するかどうかを継続的に検証できる自動セキュリティバリデーションプラットフォームです。

攻撃者視点で検証する自動化ペネトレーションテストと脆弱性診断の違い

Penteraの価値を正しく理解するためには、一般的に広く利用されている脆弱性診断(スキャン)と、Penteraが提供する自動化ペネトレーションテストの考え方の違いを押さえる必要があります。両者は似ているようで目的が異なり、得られる成果も大きく異なります。

脆弱性診断(Vulnerability Assessment)は、システム上に存在する既知の脆弱性(CVEなど)を網羅的に洗い出すことが目的です。

例えるなら、建物内のドアや窓を確認し、鍵がかかっていない箇所を一覧化する作業です。ただし、鍵が開いていることと、実際にそこから侵入できるかどうかは別問題です。また、その先に重要な資産が存在するかどうかまでは分かりません。

その結果、脆弱性診断では大量の指摘事項が並び、優先順位付けが課題になるケースも少なくありません。

一方、Penteraが行う自動化ペネトレーションテストは、攻撃者の視点に立ち、実際に攻撃が成立するかどうかを検証するアプローチです。

発見された脆弱性を起点に、エクスプロイトを実行し、侵入可能かを確認します。

さらに、侵入に成功した端末を踏み台として、ネットワーク内部の横断(ラテラルムーブメント)や権限昇格、重要データへの到達といった一連の攻撃シナリオを自動的に試行します。

これにより、理論上のリスクではなく、現実に成立する攻撃パスのみが可視化されるのです。

この仕組みは、専門家による包括的な手動ペネトレーションテストを完全に置き換えるものではありません。

しかし、日常的な攻撃検証を自社内で繰り返し実行できるようにすることで、従来のペネトレーションテストを強力に補完する役割を果たします。

Penteraは、人材不足やコストの制約によって頻繁に実施できなかった攻撃検証を自動化することで、変化し続ける脅威に対して後手に回らない、継続的なセキュリティ検証体制の構築を可能にします。

Penteraの主要機能と技術的特徴

Penteraが単なるツールを超え、人間のハッカーを代替・補完するプラットフォームとして機能するのは、その技術的な完成度の高さゆえです。ここでは、Penteraの実力を支える主要機能について深掘りします。

エージェントレスでの資産検出とMITRE ATT&CK準拠の攻撃シナリオ

Penteraの導入における大きな技術的メリットの一つが、エージェントレスであるという点です。

多くのセキュリティ製品は、監視対象となるPCやサーバー一台一台に専用ソフトウェア(エージェント)をインストールする必要があります。数千台規模の端末を管理する企業にとって、これは展開・管理の工数だけで莫大なコストです。

一方Penteraは、ネットワーク内に検証用のサーバー(マシン)を接続するだけで稼働します。そして、ネットワーク通信や各種プロトコルへのアクセスを通じて、接続されているIT資産を自動的に検出します。

これにより、情シス部門が把握していない野良PCや、テスト環境として一時的に立ち上げられたサーバーなども漏れなく発見し、攻撃対象としての認識が可能です。

検出された資産に対して実行される攻撃シナリオは、世界標準のフレームワークであるMITRE ATT&CK(マイターアタック)に準拠しています。

Penteraの研究チームは最新の脅威動向を常時分析しており、実際のサイバー犯罪者が使用する戦術(Tactics)と技術(Techniques)をプラットフォームに反映させています。

具体的には、以下のような高度な攻撃を自動で行います。

  • パスワードクラッキング: 辞書攻撃や総当たり攻撃による認証情報の突破。

  • 権限昇格: OSの脆弱性を突き、一般ユーザーから管理者権限を奪取。

  • ラテラルムーブメント: 奪取した認証情報(クレデンシャル)を使い、Pass-the-Hashなどの手法で隣接するサーバーへ感染を拡大。

  • Living off the Land攻撃: PowerShellやWMIなど、OS標準の正規ツールを悪用した攻撃。

特筆すべきは、これらを業務影響を最小限に抑える形で実行する(Safe Exploitation)ための設計思想です。

Penteraは、破壊的なペイロードやサービス停止(DoS)を引き起こす可能性のある挙動を避けるよう設計されており、攻撃実行前には想定される影響を考慮したうえでテストが行われます。

そのため、テスト環境だけでなく、本番環境に対しても業務影響を抑えながら擬似的な攻撃検証を実施できるケースが多い点が、大きな特長です。

ランサムウェア耐性検証と修正優先度を示すレポーティング機能

現在、企業にとって最大の脅威とされているのが、ランサムウェアです。

Penteraには、この対策に特化したRansomwareReady(ランサムウェア・レディ)機能が搭載されています。

この機能は、WannaCry・Ryuk・Contiといった実在するランサムウェアの挙動を模倣し、自社ネットワーク内での感染拡大やデータ暗号化の可能性を検証します。

もちろん、実際のデータを破壊したり暗号化したりすることはありません。安全な方法でファイルシステムの挙動を確認し、「もしこれが本物だったら暗号化に成功していたか」「EDRは検知できたか」を判定します。

これにより、被害が出る前に防御の抜け穴を特定できます。

また、テスト結果をまとめるレポーティング機能も極めて優秀です。

一般的なスキャナは数千件の脆弱性を羅列しますが、Penteraはこれらを根本原因(Root Cause)に基づいて集約します。

例えば、100台のサーバーで同じ脆弱性が検出され、それらを起点とした複数の攻撃ルートが成立していた場合でも、Penteraはそれらを共通する根本原因(Root Cause)として整理可能です。

その結果、特定のパッチ適用や設定変更によって、複数の攻撃ルートを同時に解消・大幅に低減できることが可視化され、担当者は膨大な検出結果に振り回されることなく、「どの対策がもっとも効果的か」を根拠をもって判断できるようになります。

レポートには、修正によるリスク削減効果や、具体的な修正手順も記載されるため、担当者は迷うことなく、もっとも効率的な方法が選択可能です。

さらに、経営層向けには技術用語を排したサマリーレポートも自動生成され、現在のセキュリティスコアやベンチマークとの比較を視覚的に提示できるため、予算獲得や対策の必要性を説明する際に役立てられます。

従来手法(手動・スキャナ)と比較したPenteraの導入メリット

Penteraの導入を検討する際、多くの企業が比較対象とするのが、人間による手動ペネトレーションテストや、広く普及している脆弱性スキャナです。

これら従来手法の課題をPenteraがどう解決するのか、比較検証します。

手動テストのコスト・頻度とスキャナの誤検知を同時に解決

まず、手動ペネトレーションテストとの比較です。

人間(ホワイトハッカー)によるテストは品質が高い反面、高コスト・低頻度・属人化という課題があります。

専門家に依頼すると、数百万円規模から、大規模環境では1,000万円を超えるケースもあるため、多くの企業では、コストや調整負荷の観点から、年1回程度にとどまるのが実情です。

また、担当するエンジニアのスキルによって発見できる脆弱性にばらつきが出るのも難点です。

Penteraは、ライセンス期間内であれば、運用ポリシーに応じて繰り返しテストを実行できます。

例えば、毎週月曜日に定期実行したり、OSアップデート直後に実行したりと、攻撃者と同じスピード感で検証を続けられます。アルゴリズムに基づくため品質も均一で、属人性を排除した客観的な評価が可能です。

次に、脆弱性スキャナとの比較です。

スキャナの最大の課題は、誤検知(False Positive)と優先順位の欠如によるアラート疲れです。

スキャナは、理論上、脆弱性があるものを全て報告するため、ファイアウォールで守られていて攻撃不可能なものや、実害のないものまで大量に検知します。

Penteraは、実際に攻撃を試行し、攻撃が成立した経路を中心に、現実的なリスクを可視化します。

脆弱性はあるが、今の環境では攻撃できないものはリスクから除外するため、担当者は本当に危険な脆弱性の対応のみに集中が可能です。

このように、手動テストの継続性のなさと、スキャナの過剰検知という両方の課題を同時に解決できる点が、Penteraを導入する大きなメリットの一つです。

Penteraの価格体系と費用対効果(ROI)

高度な自動化ツールであるPenteraは、フリーソフトや安価なスキャナとは一線を画す価格帯の製品です。

しかし、そのコスト構造とROI(投資対効果)を正しく理解すれば、多くの企業にとって合理的な投資となり得ます。

ライセンス体系の仕組みと内製化によるコスト削減効果

Penteraのライセンス価格は、基本的に年間サブスクリプション(定額制)です。

具体的な金額は、検証対象とするIPアドレス数(資産規模)や、選択するモジュール(Core・RansomwareReadyなど)によって変動するため、代理店への見積もりが必要です。

一般的には、全社ネットワークを対象にするか、重要セグメントに限定するかで調整できます。

価格が高いと感じられるかもしれませんが、テスト1回あたりの単価で考えることが重要です。

例えば、外部ベンダーに手動テストを依頼し、1回500万円かかっていたとします。

Penteraの年間ライセンスが仮に1,000万円だったとしても(※価格は例示です)、年に2回以上実施すれば元が取れる計算になります。

Penteraなら週1回(年52回)でも実施できるため、回数を重ねるほど圧倒的なコストパフォーマンスを発揮します。

さらに、内製化によるROIも考慮すべき点です。

脆弱性スキャナの大量のアラートを選別するために費やしているエンジニアの人件費といったコストも、Penteraによって対応すべき脆弱性がピンポイントで特定されれば、大幅に圧縮できます。

また、何より大きいのが、インシデント回避による損失防止です。

ランサムウェア被害に遭えば、復旧費用や賠償金、機会損失で数億円の損害が出ることも珍しくありません。

Penteraは、このインシデント発生リスクを低減するための、極めて有効な投資と位置付けられます。

稟議を通す際は、外部委託費の削減+運用工数の削減+リスク回避効果の3点をセットで提示することをおすすめします。

国内導入パートナー「TDCソフト」を選ぶ理由

Penteraはグローバル製品であるため、日本企業がその真価を引き出し、運用を成功させるには、信頼できる国内パートナーの存在が不可欠です。

独立系SIerとして長年の実績を持つTDCソフト株式会社は、Penteraの導入において強力なパートナーとなります。

セキュリティのプロフェッショナルによる導入・運用支援

TDCソフトは、単に製品を販売するだけの代理店ではありません。

企業のIT基盤全体を支えるシステムインテグレーター(SIer)としての深い知見を持っています。Penteraの導入に際しても、お客様のネットワーク構成やセキュリティポリシーを深く理解した上での提案が可能です。

TDCソフト経由で導入する最大のメリットは、「攻めのセキュリティ」を実現するためのトータルサポートにあります。

Penteraは弱点を見つけるツールですが、見つかった弱点をどう修正し、どう運用に組み込むかが最も重要です。

TDCソフトは、PoC(概念実証)の段階からハンズオンで支援し、自社環境での効果的なスキャン設定や、運用ルールの策定をサポートします。

また、日本語での技術サポートはもちろんのこと、TDCソフトが提供する他のセキュリティソリューション(SASEやID管理・クラウドセキュリティなど)と組み合わせた、包括的な防御体制の構築も相談可能です。

検証(Pentera)で見つかった課題に対し、防御(Forcepoint等のソリューション)で蓋をする。このように、検証と防御をワンストップで連携させられる点は、マルチベンダー対応のシステムインテグレーター(SIer)であるTDCソフトならではの強みと言えるでしょう。

Pentera導入をきっかけに、組織全体のセキュリティレベルを底上げしたい企業にとって、TDCソフトは最適な伴走者となります。

まとめ:Penteraで攻撃される前に防ぐ、攻めのセキュリティ体制を構築する

サイバー攻撃が産業化し、守るべきIT資産が拡散し続ける現代において、人間による手動チェックや、網羅性に欠けるスナップショット型の診断だけでは、企業の安全を守り抜くことは困難になりつつあります。

Penteraは、以下の3つの価値を提供することで、この課題を根本から解決します。

  1. 高度に自動化された継続的な検証: 年1回の点の診断から、定期的・継続的にリスクを検証するセキュリティ体制を実現します。

  2. 実害リスクの可視化: 攻撃者視点でのペネトレーションテストにより、本当に危険な脆弱性だけを特定できるため、現場のアラート疲れを解消し、修正対応の効率を高めます。

  3. ROIの最大化と説明責任の遂行: 外部委託コストの削減や被害防止による投資対効果を明確にし、経営層に対してもデータに基づいた安心を提供します。

導入にあたっては、豊富なセキュリティ導入実績を持つTDCソフトが、PoCから運用定着、さらには周辺ソリューションとの連携までを強力にサポートしてくれるため、安心して検討を進められます。

攻撃されるのを待つのではなく、攻撃される前に自ら弱点を見つけ塞ぐ、という攻めのセキュリティ(プロアクティブ・セキュリティ)への転換こそが、DX時代の企業成長を支える重要なポイントです。

まずはTDCソフトへ問い合わせ、Penteraが自社環境でどのような運用ができるのか、デモやPoCで体験してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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