ServiceNow コラム

【イベント】「AIエージェントフォーラム 2026冬」ServiceNow|TDC共同登壇 レポート

公開日
2026年4月13日

AIは「試す」フェーズから、「業務に組み込み、成果を出す」段階へと移行しつつあります。一方で、AIをどの業務に、どこまで適用すべきか、判断に迷う企業も少なくありません。
「AIエージェントフォーラム 2026冬」は、こうした悩みに対し、テクノロジー視点だけでなく、導入判断と運用定着を見据えて議論する場として開催されました。
当社TDCソフトはServiceNow Japan 佐宗様と共同登壇し、ServiceNowを基盤としたAI活用と、導入前後で押さえるべき実務論を解説しました。本レポートでは、イベント全体像と登壇内容、当日寄せられた関心テーマを現場目線でお届けします。
当日の登壇内容は、当社登壇動画のアーカイブ配信でもご覧いただけますので、あわせてご参照ください。

AIエージェントフォーラム 2026冬

【ServiceNow社登壇】生成AIフォーラム2026冬
「AIエージェントとUXデザインが拓く、次世代の業務体験」

理想設計×現場UXデザインで業務をゼロから再構築。AIエージェントとOOTBで価値を素早く着地させる“実践的な再設計メソッド”を30分で解説しています。
こちらはその登壇動画のアーカイブ配信となります。

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AIエージェントフォーラム 2026冬 の全体像

開催形式と特徴

完全オフラインのリアルイベントでした。イベント全体ではAI技術や事例が数多く紹介される中、「結局、業務はどう変わるのか」「現場で止まらないのか」という問いが共通課題として浮かび上がっていました。本フォーラムは、AI導入の次の段階を考える層に向けた内容構成となっていました。

プログラムの全体の流れ

AIの最新動向に加え、業務プロセス、データ整備、ガバナンス、運用設計までを一気通貫で捉える構成。単なる技術導入ではなく、業務変革を前提としたAI活用をどう進めるかが主軸に置かれていました。

ServiceNow×TDC共同登壇の位置づけ

当社セッションでは、AIを主役にせず、業務体験を軸にAIの“配置”を考えるという立ち位置から議論を展開。ServiceNowという業務基盤と、UXデザインの視点をどう組み合わせるかを提示しました。

当社のオンライン共同登壇セッション内容の概要

ゴール設定:「AIを入れる」ではなく「業務体験を良くする」

冒頭でお伝えしたのは、本日のゴールはAI導入ではない、という点です。AIはあくまで業務を前に進める相棒であり、業務体験の設計が先にあるべきだという考え方を共有しました。
そのために2点、ゼロベース設計と現場起点のUXデザインをどう統合するかとなります。
AIは単体では価値を発揮せず、整流化された業務フローと役割定義の上で初めて力を発揮するというプラットフォーム視点が必要です。

業務の分断と複雑化

複数システムの併存により、情報が散在し、業務が途中で途切れる。誰が何をすべきか分からず、例外対応が常態化している。こうした状態が、現場の生産性と体験を大きく損なっています。
AIを部分的に導入すると、かえって複雑さが増すケースもあります。部分最適が積み重なるほど、全体の整合性が崩れやすくなるため、業務を“流れ”として再設計する必要性を強調いたしました。

二つの出発点:ゼロベース設計 × 現場起点UXデザイン

ゼロベース設計(理想側)として、制約を一度外し、「もし自由に業務を設計できるならどうあるべきか」を起点に考えます。不要な手続きの削除、人とAIの役割分担、受け渡しポイントを先に言語化します。
一報で現場起点UXデザイン(現実側)は、現場の実態から目を背けません。インタビューや観察を通じて、実際のやり方、暗黙のフロー、迷いやすいポイントを丁寧に拾い上げます。
理想だけでは机上の空論に、現場だけでは改善止まりになる。この往復があることで、後続の実装や判断がぶれにくくなります。

「二重らせんモデル」による統合設計

業務の目的を起点に、理想側と現実側の二本のらせんを回し続けることで、無理なく価値を着地させるフレームワークとして「二重らせんモデル」をご紹介しました。
この交点で、AIをどこに置くか、どこから始めるかが自然に決まります。

実務に落とすための3ステップ

ステップ1:理想業務デザイン
業務の目的、役割、人とAIの分担を整理し、理想の業務フローを描きます。

ステップ2:現場の現実を掴む
インタビュー、ペルソナ、ジャーニーを通じて、実際に起きている迷いや負荷を可視化します。

ステップ3:統合設計と優先順位付け
価値インパクト、実現容易性、安全性の観点から最初に取り組む範囲を決定します。

ServiceNow標準機能を前提に、まず価値を出す

ここからは、最初から作り込むのではなく、ServiceNowの標準機能を軸に小さく実装します。目的は完成度ではなく、「業務が確かに前に進む体験」を早く作ることです。短期間で立ち上げ、現場で使われるかどうかを確認します。

効果が見えやすい業務に絞って適用する

AIや自動化は、すべてに広げるのではなく、たらい回しや待ち時間など、現場の負荷が大きい部分から適用します。一点でも効果が出ると、次に広げる判断がしやすくなります。

使われ方を見ながら改善を回す

導入して終わりにせず、利用状況やKPI、現場の声をもとに改善を続けます。小さな調整を積み重ねることで、業務とともに仕組みが育ち、定着につながります。

ブースにて

講演後、多くのお客様にブースへお立ち寄りいただきました。登壇内容を踏まえ、「自社の業務に当てはめるとどうなるか」「どこから着手すべきか」といった具体的なご相談が多く、単なる情報収集ではなく、実務を前に進めるための対話の場となりました。特に、AIや自動化をすぐに広げるのではなく、業務を整理したうえで小さく始めたいという声や、現場に定着させるための進め方についての関心が高く、実際の業務フローを前提にしたディスカッションが数多く行われました。

まとめ

AI活用の議論が進む一方で、多くの現場では「何から始めればよいのか」「本当に業務が変わるのか」という判断に迷いが生じています。今回の登壇でお伝えしたかったのは、AIを先に考えるのではなく、業務そのものをゼロベースで見直し、現場の実態と丁寧に重ね合わせることの重要性です。

業務の目的や役割が整理され、仕事の流れが明確になってはじめて、AIは自然に置き場所を見つけ、力を発揮します。ServiceNowの標準機能を軸に小さく始め、効果が見えるところから改善を積み重ねていく。この進め方こそが、AI活用を一過性で終わらせず、業務に根づかせる現実的なアプローチだと考えています。

TDCソフトは、業務体験を起点に、設計から実装、運用改善までを一貫して伴走することで、「使える」ではなく「使われ続ける」仕組みづくりを支援しています。AIを特別なものにせず、日々の業務を前に進める存在として活かす。その第一歩を、ぜひ現場からご一緒できればと考えています。
当日の登壇内容は、当社登壇動画のアーカイブ配信でもご覧いただけますので、あわせてご参照ください。

AIエージェントフォーラム 2026冬

【ServiceNow社登壇】生成AIフォーラム2026冬
「AIエージェントとUXデザインが拓く、次世代の業務体験」

理想設計×現場UXデザインで業務をゼロから再構築。AIエージェントとOOTBで価値を素早く着地させる“実践的な再設計メソッド”を30分で解説しています。
こちらはその登壇動画のアーカイブ配信となります。

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