ServiceNow コラム

ServiceNow活用のポイントは?導入・運用保守はベンダーで変わる

公開日
2023年5月30日
更新日
2025年12月24日

ServiceNowは、企業の部門、顧客、外部企業との間で分断されていた情報やプロセスをシームレスにつなげ、今までにない価値を提供します。しかし、ServiceNowの豊富な機能を有効に活用し、全社に定着していくのは簡単なことではありません。

ここではServiceNowを活用し、メリットを最大限に引き出すためには、どのような導入・運用をすればよいのか、そして最終的な目標に向かって伴走するベンダーをどのように選べばよいのか、ポイントをご紹介します。

ServiceNowで提供される様々な機能

ServiceNowは、どのような業務にも対応できる自由度の高さを備えながら、導入したその日から使用できる使い勝手のよいSaaS機能が豊富に用意されているのが最大の特徴です。

ServiceNowで提供されている機能の概要をご紹介しましょう。

Now Platform

ServiceNowは、SaaS、PaaS機能が単一のプラットフォームで提供されているという特徴があります。このプラットフォームが「Now Platform」と呼ばれます。

ITSMなど各アプリケーションはNow Platformの機能を使用して作成・提供されており、導入先の環境に合わせたフィッティングをGUI(Graphical User Interface:画像などの要素を用いて直感的に扱えるインターフェース)で行うことができます。主な機能は下記の通りです。

・App Engine Studio:ローコード開発が容易になる
・フローデザイナー:プロセスをデジタルワークフローとして設計する
・UI ビルダー:ユーザーインターフェイスを作成し、ユーザーエクスペリエンスを向上させる
・Integration Hub:ServiceNowを外部のサービスや製品と統合する
・予測インテリジェンス:ワークフローを自動化する
・仮想エージェント:ユーザーの問題やサービスに対処する高性能なチャットボット
・パフォーマンスアナリティクス:ワークフローのパフォーマンスを分析して活用
・AI Serch:AI活用で検索の成功率を向上させる

ワークフロー

ServiceNowには、大きく分けて4つのワークフローの機能があります。

  • ITワークフロー
    ServiceNowの原点とも言える機能で、IT関連のベストプラクティスが提供されています。提供するITサービスを管理する「ITサービス管理(ITSM)」、情報資産を管理する「「ITオペレーション管理(ITOM)」、戦略ロードマップの作成や戦略目標との整合性を管理する「戦略ポートフォリオ管理(SPM)」等があります。
  • 従業員ワークフロー
    人事・総務関連のベストプラクティスが提供されています。統合的なポータルサイトや一貫したワークフローで従業員の異動・昇格などのライフサイクルイベントをサポートする「HR Service Delivery」、フロアスペースや部屋の状況を管理する機能や同僚の居場所を特定する機能を提供する「Workplace Service Delivery」等があります。
  • 顧客ワークフロー
    顧客に関連するベストプラクティスが提供されています。フロントオフィスからバックオフィスへのプロセスを自動化したり、サービスをモニタリングして問題を特定し、影響を受ける顧客に通知したりといった機能を備える「Customer Service Management(CSM)」やロケーションベースで適切な人員と機器を計画してフィールドサービスを最適化する「Field Service Management」等があります。
  • 開発者ワークフロー
    独自のアプリケーションを作成するための機能が提供されています。ローコードのワークフローアプリを迅速に作成する「App Engine」やどんなシステムとも即座に接続し、定型業務を自動化する「Automation Engine」が用意されています。

このように開発基盤とワークフローの機能が単一のプラットフォームに搭載されているため、点在しているシステムと連携してデータを集約し、全社で活用できる基盤を構築できるのがServiceNowの魅力です。

これまで社内システムというと、社内に閉じられていましたが、外部企業や顧客とシームレスに連携できるワークフローを構築することで、今までにない価値をもたらすことができます。

ServiceNow 設計・導入のポイント

ServiceNowは部門に閉じた課題解決だけでなく、部門や外部企業、顧客でシームレスにワークフローを実行し情報を共有しないと、十分な費用対効果を得ることができません。設計・導入でどのような方向性で進めればよいのか、ポイントをご紹介します。

アジャイルでシステムを構築する

ビジネス環境の変化が加速する中、従来のように要件定義から開発までフェーズの後戻りがないウォーターフォールの開発プロセスでは対応しきれなくなっています。そこでユーザーのアイデアを反映しつつ、その時点で最も価値があるものだけをスピーディーに開発していくアジャイル開発が注目されており、ServiceNowにおいても推奨されています。

全社活用を見据えたトップダウンアプローチ

ServiceNowは、全社共通の基盤としてこそ効力を発揮します。組織の垣根を越えてシームレスに活用するには、ボトムアップで進めてもうまくいきません。全社への定着を目指してトップダウンアプローチで進める必要があります。

カスタマイズを最小限に

ServiceNowはApp Engineによるローコード開発が可能です。ただし、要望全てを新規開発してしまうと、費用対効果が薄れてしまいます。既存システムやServiceNowの基本機能を活かすFit to Standardの形で導入し、ServiceNowの基盤に社内のあらゆる情報を集約できるように構築するのがポイントです。

ServiceNowをうまく活用するポイント

ServiceNowの目指す姿は、全社の情報を集約することで煩雑な作業から社員を解放し、より創造的な仕事に時間を割り当てることです。

そのためには、社員が自発的に取り組める環境を作り、効果を定量化して共有する、といった運用によりシステムを育てていく必要があります。運用のポイントには次のようなものがあります。

ServiceNowを活用したい社員をサポート

業種を問わず、多くの企業でDXが推進される中、業務改善を行う専門組織を設立したり、意欲のある社員を部門ごとに選出して業務改善のメンターとして任命したり、といった取り組みをする企業が増えています。

今までIT部門ではITリテラシーの低い人向けのサポートが多く、ITリテラシーが高い人をケアしていない傾向にありました。ServiceNowを使いたい社員をサポートすることで活用促進が期待できます。

ServiceNow導入効果の可視化

開発するだけでなく、開発による効果を定量化してダッシュボードに表示し、管理者が常に確認できる仕組みをセットで用意する必要があります。常に効果を可視化することで、効果を実感し、活用範囲を広げるモチベーションが高まり、定着化につながります。

導入で終わらせず改善する

確実に業務が回るためには、課題点を改善する必要があります。継続的に改善を行うことで、ユーザーのアイデアを取り入れ、業務効率化を加速することができます。

ServiceNowにはCIM(Continual Improvement Management)が用意されており、社内で行われる改善について一元管理し、進捗と成果を全体的なビジネスの目標に関連する期待値と比較できます。

ServiceNow導入支援ベンダーの選び方

ServiceNowは、部門の業務に関わらず社内で活用することで効果を発揮します。全社に定着させるためには、ノウハウを持つベンダーに導入支援してもらうのがおすすめです。ベンダーをどのように選べばよいのか、ポイントをご紹介しましょう。

ITILに知見があること

ServiceNowは全社活用を前提として、IT部門に導入されるケースが多くなっています。

ITSMはITIL(ITSMにおけるベストプラクティスをまとめたガイドブック)をベースに設計されるため、IT部門の業務を標準化して効率化することが期待できます。そのためサポートするベンダーのエンジニアにおいてもITILを熟知していることが求められます。

ServiceNowの定着支援の実績があること

ServiceNowを導入して終わりではなく、社内全体に定着させないと費用対効果を上げることはできません。

社内全体に広く普及させるために、開発をベンダーに任せるのか、内製化して業務改善のスピードアップを図るのか、企業の状況に応じて必要なサポートは変わってきます。最終的なゴールを見据えて継続した支援を行えるベンダーが望ましいでしょう。

SAFeのノウハウを持っていること

ServiceNowを活用して変化の激しいビジネス環境に柔軟に対応していくには、組織やビジネス全体にアジャイルを適用していく必要があります。

アジャイルというと、ソフトウェア開発のプロセスと捉えられがちですが、エンタープライズ企業が戦略面の上流のレベルから開発までを一気通貫で進めるための「SAFe」というフレームワークが注目されています。SAFeのフレームワークで進めるノウハウを持っているベンダーであれば、全社に展開する際の心強い味方となるでしょう。

ServiceNowの全社導入を見据えて考える

ServiceNow導入は設計から運用、定着化まで一貫した戦略が重要です。TDCソフトは豊富な実績と専門知識で企業のDX推進を強力にサポートします。導入を検討されている方は、ぜひガイドをご覧ください。